栩内香澄美被告の初公判(2)逮捕直前まで一緒に過ごす「毛髪に汗が付着したのでは」
《歌手のASKA(本名・宮崎重明)被告(56)とともに、覚せい剤取締法違反容疑(使用)で逮捕され、その後に起訴された栩内(とちない)香澄美被告(37)の22日の初公判(鈴木巧裁判官)。栩内被告は、はっきりとした声で起訴内容を全面否認した》
《弁護側の冒頭陳述が続く。弁護側は逮捕後に2回行われた毛髪鑑定のうち2回目に陰性が出たことを挙げ、1回目の鑑定も間違いではないかとし、無罪を主張するという》
《2回目の鑑定時は、カットした毛髪を5分割。いずれもが陰性だったと弁護側は明かして続けた》弁護人:「尿は1日から10日だが、毛髪は年単位から数カ月、覚醒剤の成分が残る。1回目からわずか20日で行われた2回目で陰性になるのはおかしい」
《こう訴えた弁護側は栩内被告が、捜査段階で1回目の鑑定で陽性だったと告げられた際に、抱いた感想を紹介した》
弁護人:「被告人は、例えば毛髪は、宮崎(ASKA被告)が大量の汗をかく体質だったので、毛髪にその汗が付き、十分に洗浄されないまま鑑定されたのではないかと思った」
「尿についても、宮崎の体液が混じっていたのではないかと考えた」
《栩内被告は、大きな目を見開き、資料を見ながら弁護側の冒頭陳述に耳を傾ける。続いて弁護側は5月17日の逮捕前後の状況を細かく説明していく》
弁護人:「被告人は5月16日、勤務を終えて同僚らと飲食。相当程度に飲酒して(17日)午前3時ごろに帰宅した。宮崎からは(栩内被告の)帰宅に合わせるように訪れるという連絡があった」
「午前4時ごろ、宮崎が現れ、清涼飲料水を飲んでシャワーを浴び、性交渉した。6時ごろに、宮崎から睡眠薬1錠をもらって服用し、疲れていたこともあって、シャワーも浴びず、そのまま眠ってしまった」《弁護側によると、栩内被告は、ASKA被告からいつも睡眠薬をもらい服用していた。効きやすい性質で、その後、ASKA被告がいつ出ていったのかは分からないという》
弁護人:「開示された宮崎(被告)の供述調書によると、宮崎は7時半ごろにマンションを出たところで警察官から任意同行を求められた。ただ、被告人は薬の影響で深く眠り込み、いつ出ていったのかは分からなかった」
《栩内被告宅には午前9時ごろ、捜査員がやってきたという。約1時間半にわたり、捜索を受けた。弁護側は、この捜索で、覚醒剤はおろか、吸引器具のたぐいや、ビニールのパケさえも出てこなかったと強調し続けた》
弁護人:「被告人の身体にも薬物を注射したような痕もなかった」
《弁護側は、栩内被告の無罪を訴える。そして捜査員がASKA被告の行動を確認していた4月6日に、栩内被告が出したゴミの中から覚醒剤成分が検出されたことにも触れるなどし冒頭陳述を進めた》
《21席の傍聴席に940人が列をなした注目の栩内被告の初公判。44倍を超える倍率を勝ち取った傍聴人は固唾をのんで行方を見守った。栩内被告は、傍聴席に目をやることはなく、じっと資料を見つめ続けた》
via – yahoo News