栩内香澄美被告の初公判（３）テーブルにこぼれた白い粉…ＡＳＫＡ被告「塩だ、疑うならなめてくれ」

《歌手のＡＳＫＡ（本名・宮崎重明）被告（５６）とともに、覚せい剤取締法違反（使用）の罪に問われた栩内（とちない）香澄美被告（３７）の東京地裁で開かれた初公判（鈴木巧裁判官）では、弁護側の冒頭陳述が続く》

弁護人：「覚醒剤は、宮崎（ＡＳＫＡ被告）によってもたらされたものであり宮崎の身体から排出された老廃物だったのではないか」

《弁護側は栩内被告の当初の逮捕容疑で、起訴されなかった覚醒剤所持についての捜査当局の認識を批判した》

弁護人：「４月中の所持についての逮捕だといいながら、被告人は、実際には５月中の宮崎との詳細な行動について取り調べを受けました」
「これは、所持容疑での取り調べといいながら、使用容疑で取り調べる別件逮捕ではないでしょうか」

《栩内被告は、弁護人が読み上げる冒頭陳述を、手元の資料をじっと見つめながら聞いている》
《弁護側は、起訴状に覚醒剤を栩内被告が摂取した具体的な方法についての記載がないと指摘。覚醒剤の陽性反応が出た鑑定結果について疑問を述べていく》

弁護人：「（栩内被告が起訴状で覚醒剤を使用した場所とされる）大分県にいたのは逮捕されて尿を検査される１４日も前。１４日間という常軌を逸した期間を起訴の対象としているのは、検察側の自信のなさの表れではないでしょうか」

《ここで、検察官が割って入る》

検察官：「弁護側の冒頭陳述を聞いていると、（冒頭陳述の対象ではない）意見にあたる部分が多い」
弁護人：「こちらとしては事実関係について述べていると思っています。（事実の）評価にまたがる部分があれば、削除させていただきます」

《法廷に緊迫した空気が流れたが、裁判官が『続けてください』と弁護側に促した》

弁護人：「毛髪鑑定と尿の鑑定で、覚醒剤が検出された結果は争いません。しかし、鑑定結果と、被告人の尿そのものに覚醒剤が含まれていたかは、別問題です」
「宮崎の体液が尿に混入した可能性があります。５月１７日の午前６時頃まで、被告人は宮崎と性交渉を持っていました」
「検査はそれから８時間後に行われましたが、医師によると、（性交渉のあった場合に）男性の体液が女性の尿に混入することは日常茶飯事だということです」

《続いて、弁護側は栩内被告に対する毛髪鑑定の信用性についての陳述も始めた》

弁護人：「毛髪鑑定も信用できません。５月に行われた毛髪の鑑定で、覚醒剤が検出され、６月にもう一度、鑑定が行われました。６月の鑑定は基準の３倍の量の毛髪が対象になりましたが、覚醒剤は検出されませんでした」
「弁護人と被告人は毛髪鑑定の結果が２つに分かれたので、３回目の鑑定をしてほしいと申し出ましたが、検察官は口頭で『その必要はない』と回答しました」

《尿と毛髪、２つの鑑定結果に続いて、弁護側はＡＳＫＡ被告の供述内容について触れていく》
《ＡＳＫＡ被告と栩内被告の関係はどのようなものだったのか－。法廷を埋めた傍聴人はいっせいに耳を傾けた》

弁護人：「宮崎は被告人に対し、一切覚醒剤を使用していないと、強硬に主張しています」
「４月頃、宮崎の持っていた白い粉がテーブルにこぼれたことがありました。宮崎は『これは塩だ。疑うならなめてくれ』と言いました。真実、厄除けとして持ち歩いていた塩であったということです」
「宮崎の薬物の使用について被告人が目撃したことはなく、宮崎から使用を認める発言を聞いたこともありません。週刊誌に（薬物使用疑惑の）報道が出ましたが、宮崎が否定していたので、信用していました」
「メールのやり取りで、『使用があるなら、交際を辞める』と被告人が伝えたのに対し、宮崎は『使用はない』旨を返信しています。被告人は宮崎被告に使用の事実がないものと考えていました」

《ＡＳＫＡ被告とやりとりしたメール内容が法廷で明かされる中、栩内被告は表情を変えずに弁護側の陳述を聞いていた》

栩内香澄美被告の初公判（４完）はこちら

via – yahoo News

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