国内で初の輸入許可 大麻成分を含む医薬品
ミナス・ジェライス連邦裁判所で8月27日、神経症候群の女性患者に対して大麻(マリフアナ、マコーニャ)の有効成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)を基に処方した医薬品「サティベックス(Sativex)」を輸入する許可が国内で初めて下りた。同日付エスタード紙(ウェブ版)が報じた。
国家サニタリー監督庁(Anvisa)にも既に決定通知が送られており、主に慢性痛や筋肉のけいれんの緩和を目的とした個人輸入が認められる見通し。この恩恵を受ける患者はベロ・オリゾンテ大学の学生で2人の娘を持つジュリアナ・ノバエスさん(35)で、今後は必要な場合に連絡するだけで合法的に医療大麻を輸入できるようになった。
1997年に神経症候群と診断されたジュリアナさんは、慢性神経因性疼痛(とうつう)、発汗、頻脈、震え、吐き気などに悩まされてきた。過去に手術を2回受け、体内にモルヒネを注入するポンプを使用した治療も受けたが効果的なものではなかったという。
またジュリアナさんは「痛み」というタイトルの動画をユーチューブ上に投稿しており、9年間にわたり常時痛みを感じてきたことやさまざまな治療法を試したことなどの経験談を語っている。「慢性的で治療法が確立されていない激しい痛みを想像してほしい。これまでに痛みを感じない平穏な日は一日もなかった」と訴え、さらに「新たな治療法を調べていた時に、神経性の痛みに大麻を使用する治療法の記事を見つけた。また、大麻が痙攣の緩和に役立つことも分かった」と語っている。
その後ジュリアナさんは英GW製薬が製造している大麻をベースとした経口スプレーを入手しようとしたが、Anvisaの認可がないという理由で却下された。このスプレーは既にフランス、カナダ、スペイン、英国で販売が許可されている。そして2011年に、同社が製造する「サティベックス」について知り、輸入の許可を求めていた。
via- サンパウロ新聞