「大麻吸った」小6男児が衝撃の告白

京都市内の小学6年の男児(12)が、通学する市立小学校の教師に「大麻を吸った」と話していることが9日、京都市教委などへの取材で分かった。学校側は市教委に連絡するとともに京都府警に通報。府警も事実関係の確認を始めた。府警によると、平成17年以降の過去10年間で大麻取締法違反で小学生が摘発された事例は全国的にないという。
関係者によると、京都市内の小学校の教師が10月中旬、小学6年の男児の様子が不審だったことから問い詰めたところ、男児は「たばこを吸っていた」とした上で、「大麻を吸ったこともある」と説明した。
大麻吸引についての男児の説明は経緯や方法などがある程度、具体的だったという。事態を問題視した学校側は、男児から説明を受けた日に府警に相談、市教委にも報告した。
府警などによると、男児の周囲から大麻草などの薬物は発見されていない。府警は事実を確認できれば児童相談所(児相)への通告を検討する。少年法では、14歳未満の場合、刑罰は科されない。児相への通告を経て児童自立支援施設への入所や、必要と判断した場合は家庭裁判所への送致もある。
■若年層に広がる”大麻汚染”
近年、若年層による大麻事件が相次いでいる。無料通信アプリ「LINE」(ライン)などを通じた売買もあるとみられ、若者の間に急速に”大麻汚染”が広がっている可能性がある。
警察庁の統計によると、1~6月に大麻を使用したとして摘発された未成年は58人で、昨年の同時期(33人)と比較して1・7倍以上となっている。
京都市内では10月以降、大麻をめぐる事件が相次いで表面化した。京都府警は10月6日、大麻取締法違反(所持)の疑いで京都市山科区の高校2、3年の男子生徒2人を逮捕したと発表。市内の高校生ら13人の自宅を一斉に家宅捜索、大麻の吸引具などを押収した。
この事件では、生徒たちのラインの履歴に「くさすいたいわー」「ネタ引ける?」といった大麻使用をうかがわせるやりとりがあったことが判明した。府警は生徒間で大麻の売買があったとみている。
さらに府警は同じ10月6日、同法違反(所持)の疑いで、同市伏見区に住む私立高校2、3年の男子生徒2人を逮捕したことを発表した。
逮捕された高校生はそれぞれ別グループで、両事件に直接の関連はない。今回、大麻吸引を吐露した小6男児とのつながりも確認されていない。こうしたことから、京都市内の若年層の中に、複数の大麻ルートが存在した可能性が指摘されている。
相次ぐ事件を受けて京都府や京都市教委、府警などは10月14日、少年の薬物乱用を防止するための緊急対策会合を開催。今後の対応を協議中だった。
公益財団法人「麻薬・覚せい剤乱用防止センター」によると、大麻の使用では、酩酊(めいてい)感、陶酔感、幻覚作用がもたらされるといい、大麻取締法で所持や栽培などを規制している。
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