
タイから2011年、覚醒剤約16・7キロを密輸したとして、覚醒剤取締法違反などに問われたイラン国籍のバーバク・メラットドウスト被告(28)の裁判員裁判で、東京地裁(芦沢政治裁判長)は28日、「共犯者らとの共謀は認められない」として同法と関税法違反は無罪とし、約6年半の不法在留による入管難民法違反で、懲役2年6月、執行猶予4年(求刑・懲役23年、罰金1000万円)の判決を言い渡した。
被告は、米国籍の女(43)(覚醒剤取締法違反などで1、2審有罪)ら3人と共謀し、
覚醒剤を隠したイスを密輸したとして昨年2月に起訴された。判決 は、通関手続きをした女と被告が連絡を取った形跡が全くないことなどから、「共謀を認めるには合理的な疑いが残る」と判断した。