大阪府警で証拠品の注射器が捏造(ねつぞう)された事件で、証拠隠滅罪に問われた府警堺署刑事課の元警部補、青山泰男被告(60)の初公判が2日、大阪地裁(岩倉広修裁判長)であり、青山被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。
起訴状によると、青山被告は2010年8月11日、同署の証拠品保管庫で、
覚醒剤事件の証拠品として、関係ない注射器12本を保管用の封筒に入れて捏造した、とされる。
検察側は冒頭陳述で、青山被告が同年4月に同署に着任した直後、証拠品の点検で注射器が見つからず、紛失したと思い込んだと指摘。報告すれば自分だけでなく上司らも処分されると悩み、別の署の同僚から同種の注射器を調達したと明らかにした。