幻覚や興奮作用のある「脱法ドラッグ」に絡み、全国の警察が今年上半期(1~6月)に51事件で66人を摘発していたことが19日、警察庁のまとめで分かった。
昨年同期と比べ事件数は3.2倍に、摘発人数は2.6倍に増えた。国は昨年から規制対象の薬物を大幅に増やしており、同庁は「規制強化の効果が出た」とみている。
摘発された51件中31件は、対象が拡大された薬事法の「指定薬物」と、麻薬や覚せい剤、
大麻などを販売、輸入したり所持したりした容疑。脱法ドラッグとしていた薬物を調べたところ、違法だったことが判明したケースで、昨年同期の10件から増えた。
このうち、麻薬は3件から19件に激増。うち17件は、昨年8月以降に指定薬物から麻薬に変更された薬物だった。
ほかに、脱法ドラッグを吸引後に交通事故や暴行、脅迫を起こすなどした事件が20件あり、被害者28人が重軽傷を負った。